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セント・マグディラン蒸留所 - St.MAGDALENE Distillery


エジンバラから西へ 20キロほど行ったところにリンリスゴーという古い城下町がある。
リンリスゴーとはブリトン語で “湿地の中の湖” を意味し、町には小さな湖と城の廃墟がある。
このリンリスゴー城で生まれたのが、 “悲劇の女王” といわれたメアリー女王(1542〜1587年)でスコットランド史では欠かすことのできない町でもある。
リンリスゴーはもともと交通の要衝で、 17世紀には麦芽製造や製粉業で栄え、 18世紀にはビールの醸造ウイスキーの蒸留で賑わった。
19世紀にはエジンバラリンリスゴーを結ぶユニオン運河や鉄道が開通し、ローランドのモルトウイスキー生産の一大中心地となった。



セント・マグディランとは、リンリスゴーの町にある古い十字架のことでマグディラン聖人にちなんで付けられたもの。
120近い蒸留所の中で “聖人” を名乗っている蒸留所はここだけである。
セント・マグディラン蒸留所はこのユニオン運河に荷揚げ用の自社の港を持ち、鉄道の引込線も設備されており、麦芽ウイスキーを貯蔵する倉庫もあった。
閉鎖後、建物は歴史的建造物の指定を受けているため外観はそのままに、高級アパートメントに改造され、一般に分譲されてしまった。
おもしろいのはキルン塔もそのままで、窓には麦芽に課税されていた時代の名残りともいうべき鉄格子が、はまったままになっている。



創業は古く 18世紀後半、セバスチャン・ヘンダーソンが建設したといわれるが、 実際の記録では 1797年アダム・ドーソンが蒸留を始めたとある。
セント・マグディラン蒸留所は、 1894年個人経営から AJ.ドーソン社と法人に変更され、拡張と近代化が進んだ。
しかし、ローランド蒸留所の競争は熾烈を極め、さらにハイランド・モルトに押され経営は悪化。
ついに、 1914年 SMD の傘下に。
SMD とは、スコティッシュモルト・ティスティラリーズの略でローランドの5つのモルト蒸留所が吸収合併してできた会社。
1927年SMD社のもと、大規模な改修工事が行われたが、 1930年世界恐慌の影響で業務縮小。
第二次世界大戦後も細々と創業を続けてきたが、 1983年 閉鎖決定。



1983年に閉鎖されるまではブレンド用に使用されていたため、オフィシャルボトルが発売されず、閉鎖後の 1990年代に入ってからレアモルトシリーズでセント・マグデランとしてリリースされる。
ローランドモルトの特徴であるソフトでスムースな飲み口のわりに、ボディは充実していてバランスがよく、大変うまい酒に仕上がっている。
町の上水道をそのまま利用していたが、この水はもともと背後の丘の上にある泉を水源とする良質の水であったという。
by Bar BILBAO


セント・マグディラン 引用文献

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