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キルホーマン蒸留所 - KILCHOMAN Distillery


キルホーマンが創業したのは 2005年6月、実際に生産がスタートしたのはその年の暮れ。
創設者はアンソニー・ウィルス。
アイラ島で新しく創業するのは 124年ぶり。
キルホーマンが建設されるまでは、現存するアイラ島の 7つの蒸留所の中で、最も新しい蒸留所は 1881年ブルイックラディ



キルホーマンの誕生は、最西端の記録も塗り替えた。
従来、スコットランドで最も西にある蒸留所はブルイックラディだったが、ブルイックラディからさらに西へ、車で 20分ほど行ったところにある。
14 〜 15世紀に建てられた古いケルト十字のそばで、蒸留所の建物はロックサイド・ファームという農場の建物の一部を改装して建てられた。
休業していた蒸留所を復活させたのでなく、新しく建設されたのである。
アイラ島の他の蒸留所と比べて、キルホーマンが大きく異なるのは、マイクロ・ディスティラリーだということと、海に面して立てられていないということだ。
キルホーマン蒸留所は 1kmほど内陸にあり、蒸留所の敷地からも海を望むことは出来ない。



一度に使用する麦芽はわずか 1トンで、年間に使用する量も 350トンと、カリラが使用する麦芽の 2週間分にもならない。
そのうちの 100トンはロックサイド・ファームで栽培した大麦で、残り 250トンはポートエレンから買い付けている。
ポートエレン製の麦芽のフェノール値は 50ppm、ロックサイドの大麦はキルホーマンで自社製麦している。
製麦はワンバッチ 2トンで、浸麦に 3日、フロア 5日、計 8日かかる。
そのときに使用するピートは、もちろんアイラピートで 7 〜 8時間。
残り 35時間は熱風で乾燥させる。
面白いのは、ポートエレン麦芽が 50ppmであるのに対して、自家製麦芽は 30ppmに設定していること。
この二つの麦芽は混ぜることなく、別々に仕込みを行っている。



マッシュタンのサイズも 1トンで、現在は週に 5回の仕込を行っている。
得られる麦汁の量は 5300リットルで、これに 15キログラムのイースト菌(マウリ製)を加えて醗酵させる。
醗酵槽は 4基で、モロミのアルコール度数は 7 〜 7.5%。
ポットスチルは 2基のみで、醗酵槽 1基で得られたモロミを 2等分して、ひとつの初留釜に投入する。
初留・再留に要する時間はどちらも 3時間半で、再留は 5分がフォアショッツ、 1時間がミドルカット、 2時間がフェインツとなっている。
アルコール分約 74 〜 68%が、実際のミドルカット。
アイラ島の他の蒸留所と違ってミドルカットの幅を短くしているのは、フェインツの部分をとりたくないから。
つまり、レス・フェインティー
これのほうが熟成が早く進むというメリットがある。
ただし、麦芽 1トンあたりのアルコール収量は、約380リットルと他のアイラ島の蒸留所に比べてかなり低い。
キルホーマンの年間生産量は、約 9万リットル。
ほとんどはファーストフィルのバーボンバレルに詰めるという。
by Bar BILBAO


キルホーマン 引用文献