Bar BILBAO のハーフショットに対する考え。
結論から言えば、ハーフショットで問題ないと思うシングルモルトはハーフショットでオーダーをお受けしますが、ハーフショットではこのモルトの持つポテンシャルは全然伝わらないというシングルモルトはお断りします。
ハーフショットをオーダーする方の大半が、懐に優しく沢山の種類を飲もうとの考え。
この考えは大賛成ですが、『このモルトはどう向き合えば余すところなく堪能できるか・・・。抜染してからどの程度時間がたっているか?グラスに注がれてからどの程度時間をかければよいか?ハーフショットでも大丈夫か・・・。』という考えを付け加えるとワンランク上のオーダーができるでしょう。
何でもかんでもハーフショット♪という考えは全然カッコよくありません。
Bar BILBAO の場合、ゲストの懐の問題ではなく、そのシングルモルトがハーフショットでも問題ないかが基準ですね。
例えば、ダンス・リトルミルなどグラスに注がれてから、香りが劇的に変化する様をモルトに慣れていない方でもハッキリと感じれる数少ないなシングルモルト。
しかもそのポテンシャルは凄まじく、グラスに注がれてから1時間経ってもまだ変化を魅せてくれます。
抜栓は2012年8月ですが、衰えを見せるどころか2年経った現在更なる輝きを放つほど。
シングルカスクであるモルトは、強弱あれどほとんどそのような変化を魅せます。
またそれを感じる瞬間がモルトの一番楽しいところ。
これらシングルモルトをハーフショットにしてしまっては、とてもそのポテンシャルを窺い知ることは不可能です。
これらの道理を無視しハーフショットをオーダーしても、 Bar BILBAO 以外のバーテンダーは優しいので受けてくれるでしょうが、経験を積むどころか逆に銭失いとなるでしょう。
ではハーフショットに向いているシングルモルトとは?
ゲストのレベルでも変わり短文では難しいですが、オフィシャルモルトや、高価なブレンテッドウイスキーなど。
オフィシャルは、蒸留所にもよるしシングルカスクもあるので一概には言えませんが、長熟でありながらフィルターをかけたり品質安定を第一に作られたモルトや、蒸留所ごとのスタンダードの輪郭を飲み比べなど、スキルを積むというハーフショットは賢明なオーダーです。
判断が難しい場合、『このモルトはハーフでオーダーしてもモルトに失礼がないか?』バーテンダーに聞けばいいですよ(*^。^*)
Bar BILBAO はバックバーが狭く上記のようなシングルカスクが多くなるのでハーフショット禁止が多くなりますが、一概にシングルカスクは全部だめという訳でもありません。
by Bar BILBAO